• 9.11

ですね。2001年、私は小学校5年生。学校から帰ってくると、新聞の夕刊が今まで見たこともないような大きさの見出しを掲載している、テレビでは繰り返しビルに突撃する飛行機の映像が流れている。有り得ない光景だった。
同時多発テロ、それに引き起こされた多くの戦争で亡くなった人々に、どうか永遠の安らぎを。

  • 今日授業中

そう、現代文の授業中。斎藤茂吉の短歌を読んでいた。「死に近き母に添寢のしんしんと遠田のかはづ天に聞ゆる」急に、死ぬのが怖くなったのだ。眠りにつくのと同じように、心臓が止まる。そして永遠に目覚めない。自分に、いつかは来るその瞬間を思ったとき、背中を冷たいものが走り、目の前が真っ暗になり、「死にたくない」と、今までよりも深く強く思ったのだ。まだ蝉の鳴き止まない午前中のこと。

  • 今日も

コーカサス」の稽古。残り二週間を切り、いつできるのかとはらはらしていたプロローグ・エピローグもあがってきた。そして私は思い出す。本番前日のゲネの開始時間を。朝10時。金曜朝10時。金曜の朝10時から場当たり開始。そうです、学校を欠席しなければならないのです。仕方ありません、甘んじて受け入れましょう。