急にふれてしまう

透明のような黒を想像し
裸のあなたに服を着せる
背中にさりげなく掌をあて
無言のままで口を動かす
アラベスク
ピルエット
グランジュッテ
パドシャ



溢れる水のように
白々しい発話を通じて
骨まで響く
意味のない、
意味のない、
すべて無くなるまえに
首を絞めてしまおう
最後の目線を
弾きとばしたあの日
すこしだけステップが軽かったから