時間がかかったけれど

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やっと読み終わった。
本編が面白いのは言わずもがなだけれど、自分が着目したのは、吹き出しに表示されるセリフのバランスだった。決して多くはない文字数×2行という小さな吹き出しで、リズムが崩れることなく、しかも強調させるところはしっかり強調して、なおかつキャラ立てまでこなしてるのはこのシリーズの素晴らしい部分だよなあと思う。小説でもノンフィクションでも論文でも、活字を読んでいてわたしが思っているのは、「本当によい文章というのはまず見た目からしてよい」ということで、このゲームを遊んでいてそれを痛感できたのはとても(個人的にだけど)うれしい。もちろん、小説には小説の(もっと細分するならばノベルス版と文庫版の違いも)、ノンフィクならノンフィクの、論文なら論文の、そして、ゲームならゲームの、最適な「見た目」というものが各々にある。
このゲームの「見た目」で特に面白いなあと思ったのは、カタカナの使い方と文字色オレンジのキーワード。
前者は、最初は「難しい漢字をカタカナに直しているのかな」と思ったけれど、そのうち裁判長が言う「静粛に!」とか難しげな漢字なのにカタカナに直ってないなーとか、さっきカタカナだった単語が今度はひらがなで出てきてるなー、ということに気付く。それで次に「単に漢字をカタカナにしてるだけじゃないのかも」という視点でシナリオを読む(というより「見る」)と、カタカナの単語だけ浮いて見える。それは「悪目立ち」という意味の「浮く」ではなくて、何か特別な意図を持ってその単語を使っているという感じ。吹き出しひとつ分のセリフを実際に音読してみるならば、そこにパラグラフ全体のアクセントを持ってくるのだろうな、という……。そう考えると、会話が嫌味なく引き立って、わたしの頭の中でキャラクターたちが生き生きと「喋っている」ことにも納得がいくような気がする。会話をそのまま活字にするのは、かなり難しいのだけれど。経験者は語る的な。
後者はそんなに大げさではないのだけど、単純にゲームを進めるにあたって、「いま何が問題になっているのか」「どういう矛盾を探せばいいのか」という争点をピンポイントに押さえてくれていて、とても助かった、というだけ。いや些細なことだけど本当に助けられたのであえて強調しておく。


さて、積んでるポケモン進めないと……。