引き続き、芸術鑑賞日和。
今日は "Pina -Dance, dance otherwise we are lost-" を見た。邦題だと、副題は『踊り続けるいのち』とされていたが、ピナ・バウシュ自身の言葉である原題の方を推したい。
ヴッパタール舞踊団の作品は、ピナ・バウシュが亡くなってからびわ湖ホールで行われた『私と踊って』を観たことがある。2010年6月5日。 "Komm tanz mit mir!" と連呼するダンサーたちに心をかき乱された記憶が残っている。


3D映像で観るダンスは、非常に贅沢だった。冒頭の『春の祭典』の群舞でまず心を奪われ、『カフェ・ミュラー』の奥行きに目眩を覚え……あとはもう、ただただ見とれていた。実写作品で3Dがここまで美しいものになるのだなあ、と。すさまじい没入度だった。
映画を観終わったあと、しばらく茫然としてしまった。踊らなければいけないという焦燥感と、スーツを着ている自分との落差。それでも私は、日常を乗りこなしながら踊っていたい。と、思う。