バレエという表現方法

僕はバレエのことは知りませんが、それがパントマイムのように体で言葉や感情を表現する要素を持っているのだとしたら、それはとても西洋民俗のエッセンスに近いところにあると言って良いでしょう。
http://d.hatena.ne.jp/hajic/20070824/p4

へのお返事として。
ええ、そのままパントマイムでございます。というよりは手話の方法に近くて、バレエの世界では「マイム」と呼んでいるのですけど。バレエには演劇のような台詞もオペラのような歌も存在せず、形の決められたポージング、それの集合体である振付、ダンサーの出ハケ、のみでストーリーを表しています。時には舞台美術や小道具が大きな役割を果たしたりしますが*1、身体表現としてはそれだけです。マイムについての詳しい例はこことかに書いてあります。
西洋民族のエッセンスっていうか、もうほんとそのまんまなんですけどね。バレエはヨーロッパで生まれたものなので。だからヨーロッパ人の小顔ですらりとした体形に合うようなポージングがたくさん生まれてるのです。第一話で猫先生が「腕はアンオー」とか言ってますが、フランス語です。すべてのパ(それぞれのポージングの形:仏語で「動き」だったかな)はフランス語で呼ばれているので、全世界どこのバレエ学校に行っても通じます。
自分の感情や伝えたいことをパやマイムに乗せて表現するので、欧米人に比べて日常会話で身体を使わない日本人には馴染みにくいような文化な気もします。けれど、喋ったり笑ったり悲しんだりすることもバレエでは踊りの一部です。日常会話がダンスなんて、身体性にあふれてて素敵じゃないですか。あ、これがリア充ってこと?(違)

*1:「ジゼル」の第二幕なんか分かりやすいです、墓とか死者への供物=百合の花とか