第八話

あたまこんがらがってきたでよー。
プリンセスクレールがオディール的立ち位置だとするなら、王子とは絶対に結ばれない運命。ただの悪役だからです。「白鳥の湖」では、どちらのエンディングにしても最後に結ばれるのはオデットと王子。ではプリンセスチュチュがオデットなの?と訊かれても、それも違う。このアニメの設定上、プリンセスチュチュが王子と誓いを立てようものなら、チュチュは光の粒となって消えてしまう。じゃあ、王子=みゅうとに対応する本当のプリンセスは誰?
今回の副題は「Fantasie-Ouvertüre "Romeo und Julia"」――チャイコフスキーの幻想序曲「ロミオとジュリエット」。知らない曲だけどね。他の作曲家による「ロミオとジュリエット」も今回使われているようで、みゅうととあひる・みゅうととるうという悲恋を浮き立たせている感じ。そして今回新しいフラグが立ちました。ふぁきあとあひる。ふぁきあツンデレっていうかギャップ萌えっていうか何あの優しさ萌えるしかない。
王子・騎士・チュチュ・クレールと四人が揃うところの演出は神掛かってますな。非常にバレエ的。バレエの登場人物に台詞を喋らせたとしたら、あれくらいドロドロになるのが何となく想像できる。嫉妬に駆られるクレールのバックに流れるジムノペティは印象的です。
王子の心臓を貫く剣には白鳥の造形がありますね。やはり「白鳥の湖」が関係しているのですか。
前回の「知りたい」気持ちは無事に王子の元に戻ってきました。あああ…絶対に結ばれない運命なのになのに…!